母乳外来 毎週木曜日   予約制 052‐803‐1103

 


1人:30分 料金:2200円(30分ごと1000円追加)

 

他院出産の方も歓迎します   初回初診料1000円かかります

 

※断乳の場合は、日時のご相談を致しますので、断乳開始以前にご相談下さい

 

※お薬が必要な場合は保険診療となります        

 

※経験豊富な助産師が対応します

 

 

 

1、    入院中のおっぱいケアについて

 

・おっぱいはどうして出るの?

 

妊娠中は胎盤のホルモンによって、母乳が分泌されるのをセーブしています。

 

出産後、胎盤が娩出されてから赤ちゃんが乳首を吸う刺激により、プロラクチン(母乳生成ホルモン)が出てきて、産後2~3日目頃におっぱいが張ってきます。オキシトシン(射乳ホルモン)によりおっぱいが分泌されるようになります

 

*おっぱいを出すには、おっぱいを吸わせる刺激が多いことが重要です

 

・母乳が赤ちゃんにいいのはなぜ?

 

母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素が全て入っています

 母乳に含まれる生きた細胞や抗体は、赤ちゃんの細菌の増殖を防ぐ働きがあり、感染に強い子になります

・ママとのスキンシップにより、親子の絆が深まります

・ママの産後の回復を促してくれます             

  

Q乳房マッサージはしてもらえるの?

 

桶谷式やSMC式というマッサージ法はありますが、分泌が良くなる前におっぱいが張って来て痛かったり、母乳が出すぎたりとトラブルがありました

 今は、赤ちゃんが飲む分だけ母乳が出たらよいという考え方になっています

 そのため、乳管を開通させるための乳管開通マッサージと、貯まったら搾るという搾乳を行います

 乳房が硬くなる(しこり)場合は、ソフトなアイスノンなどで冷やして血液循環を悪くさせることで、母乳が作られるのを抑えていきます。また、搾乳をして乳房が硬くなったのを解消していきます。

 *産後のおっぱいの状況は1日ごとに変わるため、スタッフによって指導内容が違い、戸惑うという事が起こる場合もあります。自分がうまく出来る方法を選ぶのがよいでしょう

 

 

Q乳頭がヒリヒリします。どこか切れているのですか?

 

 乳頭亀裂

 

乳頭亀裂や水泡・血泡が出来た状態の時に、乳頭が痛みます

 

 あかちゃんの吸う力や、吸わせ方(浅吸い)が原因です

 

 赤ちゃんが大きな口を開けた時に、乳首を深く吸わせましょう

 

 痛くて吸わせることが出来ない時や出血したときは、一時的に授乳を中止して搾乳した母乳を赤ちゃんに飲ませましょう

 

 お薬は、ランシノー(羊の脂)を保護剤として、乳首に塗っています。授乳の際、乳頭を拭き取る必要のない自然の物です

 

 

 

Q血乳が出るのはどうしたらいいの?

 

母乳は血液が乳腺を通過して、生成されます。生成の過程で何らかの原因から乳汁になれず、血液のままで分泌されるものを、血乳といいます

 

 鮮血の場合には、一時的に授乳を中止する場合がありますが、薄い血乳の時は普通に授乳しても大丈夫です

 

数日で母乳へと変わっていきますので安心してください

 

 

 

Q赤ちゃんがうまく吸ってくれないのですが。。。。

 

 乳首が短めだったり、乳輪の伸びが悪い場合に赤ちゃんがうまく吸いつけない場合があります

 

 乳頭の状態によっては、乳頭保護器(ニップルシールド)を使用します

 

 乳房が張りすぎて乳輪部がむくんだりしている場合は、乳輪部を軟らかくするために、前搾りをして乳輪部を軟らかくしてから、授乳していきます

 

 乳頭の先ばかり吸っている(浅吸い)場合は、赤ちゃんが大きな口を開けたタイミングでお口の上あごに向かって乳頭を入れてあげましょう

 

*退院後の授乳が心配な方は、1週間健診前でも母乳外来を受診しましょう

 

 

 

 2、退院後のおっぱいトラブルとケア

 

・おっぱいが張って(しこり)痛い

 

 

うつ乳:おっぱいが貯まりすぎて痛い状態をいいます。貯まったおっぱいは出すことにより、痛みが楽になります。マッサージにより、乳輪部の流れを良くしてから乳房の基底部を動かすことで分泌を良くしていきます

 

 

乳腺炎寒気がして熱が上がり、おっぱいも痛い場合は乳腺炎を疑います(38~39℃と高め)細菌感染による場合もありますが、通常はうつ乳が主な原因です

母乳が良く出るママは、授乳間隔をあけすぎない様にしましょう

鏡でおっぱいを見ると赤くなっている所があるのも特徴の一つです。赤くなっている所を保冷剤で冷やし、病院に受診してください

乳腺炎の場合は、マッサージが出来る時期と出来ない時期があるため、見せて頂きマッサージするかを決めます。炎症が強い場合は、抗生物質や葛根湯、解熱鎮痛剤などを医師が処方します

熱が下がり、痛みがなくなっても、しこりが残る場合がありますが、授乳を続けているとなくなっていきます

 

 

 

・乳頭がつまっている

 

 

乳口炎:乳頭に白い白斑があり、赤ちゃんが吸い始めると痛くだんだん痛みに慣れてくるのが特徴です

 

白斑がかさぶたの様に乳口をふさぐと、しこりが出来て乳腺炎になる場合もあります

 

授乳を長時間吸わせることが原因です。授乳の時間を15分以内にし、マッサージで乳口の流れを良くしてから、軟膏(紫雲膏)をぬって様子をみます

数日で痛みがなくなり、白斑も消えます

 

 

乳栓:乳首の先が白くなり、乳栓によって先がつまる状態をいいます。主に母乳中の脂肪が固まったものがつまります。1ヶ所の乳口がつまることで、うつ乳状態になりしこりが出来て痛いのが特徴です

乳首の先を指でしごく様にマッサージし、乳栓がスポンと取れるとあふれる様に母乳が出て、痛みがなくなります

 

 

 

・母乳分泌不足(おっぱいをもっと出したい)

 

 母乳を飲んでもすぐ泣く、おっぱいをずっと吸って離さない・離すとすぐ泣く、おしっこうんちの数が少ない

 

 これらの場合は、母乳不足が考えられます。退院後に1週間健診(退院1週間後の赤ちゃんのチェック)を受け、退院後の体重が20~30g/日以上増えていたら大丈夫です

 

母乳の胃の停滞時間は1時間30分位と言われているため、2時間おきの授乳になる場合もあります

 

母乳の出かたが産後2ヶ月までは、おっぱいに母乳が貯まってから出るのですが、2ヶ月以降はさし乳といい赤ちゃんが母乳を吸ってから、吸う刺激で母乳が作られそのまま吸ってもらうという形に変わっていきます

 


おっぱいが張らなくなったから、母乳量が減ったとは言えません      

 

 

 

母乳の量が少ないと感じられるとき

 

    授乳の回数を10回くらいまで増やして下さい

 

    母乳マッサージに通う(母乳外来)

 

    水分を十分にとりましょう

 

    蛋白質や穀類なでの食品をとりましょう(イネ科の植物はおっぱいが作られます)

 

    睡眠や休息をとりましょう

 

    ハーブティのタンポポ茶(ダンディーライオン)はおっぱいが作られます

 

    アロマテラピーの精油メイチャン(リッチェアクベバ)やフェンネルはおっぱいが作られます

 

    市販のママ用ミルクなどを飲む(母乳量が増えると言われています)

 


*心配な時は母乳外来にお越しください

 

 

 

・赤ちゃんがおっぱいをむせながら飲む

 

授乳をし始めると、ママからオキシトシン(射乳ホルモン)が出てきます。それにより、勢いよく母乳が出て赤ちゃんのお口が母乳でいっぱいになりむせてしまう場合があります

 そんな時は、ママがクッションなどを背もたれにし、赤ちゃんが上からかぶさるような姿勢でおっぱいを吸い取るように授乳するとむせません

 

 

 

3、断乳・卒乳のおっぱいケア

 

・断乳をされる際、おっぱいが良く出ていたママは、うつ乳と言って、母乳が貯まった状態になります

 

・断乳時に乳腺炎になる事はありませんが、正しいケアをお勧めします

 

ママにお願いする事

 

・断乳前は、授乳回数を2~3回/日に減らして下さい

 

・最後の授乳は「これが最後だよ」とお話ししてからゆっくりと時間をかけて授乳して下さい

 

・マジックでおっぱいにアンパンマンなどを書かないでください

 

・母乳を作らない様にするため、断乳初期は乳頭に触れたり、乳房を動かさないでください

 

・お子さんが納得せず母乳をほしがる時は、「ママのおっぱい病気になったから」と話して下さい

・おっぱいが張ってつらい方は保冷剤などで冷やしてください

 

乳房ケア

 

・通常は3日経過すると、母乳が作られなくなり徐々に楽になってきます

 

・断乳マッサージ(排乳)は通常は3日目、10日目、4~5週間後の3回OKです

 

断乳1日目からパンパンにおっぱいが張って痛い場合は、1日目にマッサージをします

 

・初期のマッサージはおっぱいを圧迫しながら、貯まった母乳を排泄させていく方法です

 

※ママのおっぱいの状態で、どのタイミングでマッサージを行うのかを決めていきます

 

*断乳を開始される場合は、事前に母乳外来にてご相談下さい   

 

 

 

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